矯正歯科の選び方は?必要な持ち物やカウンセリングで聞いたほうが良いことを解説

矯正治療の失敗を防ぐためには、自分に合った矯正歯科を選ぶことが大切です。

とはいえたくさんの矯正歯科があり、「どのクリニックを選べばよいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、矯正歯科の選び方のポイントについて詳しく解説します。

矯正歯科の治療方法やカウンセリングで確認したほうが良いことなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

矯正歯科とは

矯正歯科とは

矯正歯科とは、歯や顎の骨に圧力をかけて歯並びや噛み合わせを改善する歯科治療のことです。

歯並びが悪いと上下の歯がうまくかみ合わず、食べ物を上手く咀嚼できなくなるだけでなく、虫歯や歯周病などのリスクが高くなります。

このように歯並びや噛み合わせの悪さは健康上の問題が生じる恐れもあるため、なるべく早めに治療することが大切です。

ここでは矯正歯科の主な治療内容と一般歯科との違いについて解説します。

主な治療内容

矯正歯科の主な治療内容は、歯並びや噛み合わせを改善することです。

治療の対象となる不正咬合の症状として、以下のようなものが挙げられます。

  • 出っ歯(上顎前突)
  • 受け口(下顎前突・反対咬合)
  • 八重歯
  • 乱ぐい歯(叢生)
  • 開咬

治療方法にはワイヤー矯正(表側矯正や裏側矯正)、マウスピース矯正などの種類があり、症状や患者さんの要望に合わせて選択されます。

一般歯科との違い

矯正歯科は歯並びや噛み合わせの治療を専門に行いますが、一般歯科は虫歯や歯周病をはじめとしたさまざまな口内トラブルや病気の治療を行っています。

虫歯や歯周病などの治療が必要な病気がある場合は、一般歯科で治療をしてから矯正歯科で矯正治療を始めるという流れになることが多いです。

また、矯正治療を行っている一般歯科も多くあります。

矯正歯科を選ぶときのポイント

矯正歯科を選ぶときのポイント

矯正歯科を選ぶポイントは以下の通りです。

  • 日本矯正歯科学会の認定医が在籍している
  • 自分に合った治療方法を選択できる
  • 治療内容・期間の説明が丁寧
  • 治療のメリット・デメリットどちらも説明してくれる
  • 費用設定が分かりやすい
  • 治療設備が充実していて清潔
  • 矯正中のトラブルに対応可能
  • 診療時間や立地などが通いやすい

ここでは上記8つのポイントについてそれぞれ解説します。

日本矯正歯科学会の認定医が在籍している

矯正歯科を選ぶときは、日本矯正歯科学会の認定医が在籍しているところを選びましょう。

日本矯正歯科学会は歯科矯正学を中心とした学問を取り扱う学術団体の一つで、この学会により認定された歯科医師は『日本矯正歯科学会認定医』となります。

認定を取得するためには、5年以上の研修を経て学会の試験に合格する必要があります。

認定医は十分な経験と知識を持つ歯科医師にしか認められない資格となるため、資格を所持している医師が在籍している矯正歯科は信頼しやすいでしょう。

日本矯正歯科学会認定医が在籍しているかどうかは、日本矯正歯科学会のホームページまたはクリニックの公式ホームページで確認できます。

自分に合った治療方法を選択できる

矯正歯科を選ぶ際は、自分に合った治療方法を選択できるかを確認しましょう。

矯正治療には様々な方法があり、症状によって適切な治療方法が異なります。

歯の状況に応じて適切な治療方法を使い分ける必要があるため、自分に合った治療方法を提案してくれる矯正歯科を選ぶのがおすすめです。

また提案してくれる治療方法が複数あると、予算や要望に合わせて自分に合った治療方法を選びやすくなります。

治療内容・期間の説明が丁寧

治療内容や治療期間の説明が丁寧な矯正歯科を選ぶことが大切です。

治療内容の説明を十分にしてもらえない場合は、治療をその場で申し込むのではなく、セカンドオピニオンを取り入れたり他の矯正歯科を検討することをおすすめします。

クリニックによっては3Dシミュレーションなどを活用して、患者さんにも分かりやすく説明している場合があります。

説明が丁寧な矯正歯科は、治療に対しても真摯に対応してくれる可能性が高いといえるでしょう。

治療のメリット・デメリットどちらも説明してくれる

クリニック選びの際は、矯正治療のメリット・デメリットのどちらも説明してくれるクリニックを選ぶことをおすすめします。

矯正治療にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。

メリット・デメリットを簡単にまとめると以下の通りです。

メリット デメリット
  • 口元や横顔が綺麗になる
  • 虫歯や歯周病のリスクが低くなる
  • 咀嚼機能が向上する
  • 肩こりや頭痛の解消につながることがある
  • 矯正方法によっては矯正装置が目立つ場合がある
  • 治療中に痛みや違和感が生じることがある
  • 治療中は虫歯や歯周病のリスクが高くなる
  • 数か月~数年の治療期間がかかる

メリットだけでなくデメリットもきちんと説明してくれる矯正歯科は、患者さんファーストで治療を行っていると考えられるため信頼できます。

費用設定が分かりやすい

矯正歯科を選ぶ際は、費用設定が分かりやすいクリニックを選ぶことをおすすめします。

矯正治療は基本的に保険が適用されない自由診療となるため、受診するクリニックによって費用が大きく異なります。

費用設定が分かりづらいと予想以上に費用がかかってしまったり、追加で費用がかかってしまったりする場合があるため注意が必要です。

矯正治療にかかる費用には以下のようなものがあります。

  • 検査費用
  • 基本治療費
  • 技術料
  • 装置料
  • 毎回の処置料
  • 保定装置量
  • 経過観察料

必ず矯正治療費の内訳を聞いて、「追加費用がかかるか」「トータルでどのくらいかかるか」を確認しましょう。

治療設備が充実していて清潔

矯正歯科を選ぶ際は、治療設備が充実していて清潔なクリニックを選びましょう。

治療設備が充実している矯正歯科なら、患者さん一人ひとりの症状や要望に合わせて適切な治療方法を提案してくれる可能性が高くなります。

さらに最新設備を導入している矯正歯科なら、治療の精度も高くなることが期待できるでしょう。

また矯正歯科では、院内の清潔さも重要なポイントとなります。不衛生な環境で治療を行うと感染症にかかるリスクが高くなるため危険です。

矯正歯科のカウンセリングを受ける際は、院内の清潔さや治療設備もチェックしておくことをおすすめします。

矯正中のトラブルに対応可能

矯正治療中はトラブルが発生する可能性もあるため、急なトラブルにもすぐに対応してくれるクリニックを選ぶことが大切です。

矯正治療中のトラブルとして、以下のようなものが挙げられます。

  • マウスピースの破損
  • ワイヤーが外れた
  • 矯正部分の急激な痛み

休みが少ないクリニックや予約の取りやすいクリニックなら、上記のような急なトラブルにもすぐに対応してもらえる可能性が高いです。

診療時間や立地などが通いやすい

矯正治療は数か月~数年と長期間に及ぶため、診療時間や立地などを確認して通いやすい矯正歯科を選ぶことが大切です。

通いやすい矯正歯科の特徴として、以下が挙げられます。

  • 駅から徒歩圏内
  • 夜遅くまで診療している
  • 土日祝日も診療している
  • Webからいつでも予約できる

夜遅くまで診療していたり土日祝日も診療していたりする矯正歯科なら、平日仕事や学校で忙しい方でも通いやすいでしょう。

さらに万が一トラブルが発生した場合のことも考え、通いやすい場所にある矯正歯科を選ぶことが大切です。

矯正歯科の治療方法

矯正歯科の治療方法

矯正歯科には様々な治療方法があります。

ここでは矯正歯科の中でも代表的な3つの治療方法、表側矯正、裏側矯正、マウスピース矯正についてそれぞれ解説します。

表側矯正(ワイヤー矯正)

表側矯正は歯の表面にブラケットという矯正装置を取り付け、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を移動させる矯正方法です。

表側矯正のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 適応範囲が広い
  • 様々な症例に対応できる
  • 装置を取り外す手間がかからない
  • 矯正装置が目立ちやすい
  • 治療中の痛みが強い
  • 装置が外れるのを防ぐために、食べ物が制限される場合がある

矯正治療の中でも最もスタンダードな方法で、多くの矯正歯科で対応しています。

最近は従来よりも目立ちにくい装置ができたり、移動速度を速めたり、痛みを抑えたりするなど様々な開発が進められています。

裏側矯正(ワイヤー矯正)

裏側矯正は歯の裏側で行うワイヤー矯正です。装置とワイヤーを歯の裏側に取り付けるため、正面からは矯正装置が見えづらくなります。

裏側矯正のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 装置を取り外す手間がかからない
  • 矯正装置が見えづらい
  • 表側矯正と比べて費用が高い
  • 適応範囲が限られる
  • 治療中に痛みが生じやすい
  • 装置が外れるのを防ぐために、食べ物が制限される場合がある

複雑な形状をしている歯の裏側に矯正装置を取り付けるため、表側に装置を取り付けるよりも高い技術が必要になります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は透明のマウスピースを装着して歯を移動させる矯正方法です。

患者さんの歯型を取り、オーダーメイドでマウスピースを作成します。

マウスピース矯正のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 矯正装置が目立ちにくい
  • 付け外しができるため口内を清潔に保ちやすい
  • ワイヤー矯正と比べて痛みを感じにくい
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 適応できる症例に限りがある
  • 装着時間を守る必要がある
  • マウスピースを洗浄して清潔に保つ必要がある

マウスピース矯正は1日20時間以上装着しないと治療の効果が現れないため、自己管理ができる人でないと苦労する可能性があります。

しかしワイヤー矯正と比べて矯正装置が目立ちにくかったり痛みが少なかったりといったメリットがあるため、見た目や痛みを重視する方にはおすすめの矯正方法です。

矯正歯科の選び方に関するよくある質問

矯正歯科の選び方に関するよくある質問

矯正歯科の選び方に関するよくある質問をまとめました。

  • カウンセリングで必要な持ち物は?
  • カウンセリングで聞いたほうが良いことは?
  • 認定医・臨床指導医・指導医の違いは?
  • 矯正歯科を選ぶときに自分でできることは?

ここでは上記4つの質問についてそれぞれ解説します。

カウンセリングで必要な持ち物は?

矯正歯科のカウンセリングで必要な持ち物はクリニックによって異なりますが、健康保険証が必要となる場合があります。

かかりつけの歯医者から矯正歯科を進められて受診する場合は、紹介状が必要になることもあるでしょう。

予約時に必要な持ち物を確認することをおすすめします。

カウンセリングで聞いたほうが良いことは?

カウンセリングで聞いておいたほうが良いこととしては、以下の点が挙げられます。

  • 自分の歯の状態
  • 矯正方法の種類
  • 治療期間
  • 治療費用
  • 通院頻度
  • 治療中に起こり得るトラブル
  • 抜歯の有無
  • 矯正中のメンテナンス方法

上記以外にも、矯正治療を受けるうえで不安点や疑問点があれば迷わず質問しましょう。

認定医・臨床指導医・指導医の違いは?

認定医・臨床指導医・指導医の違いを簡単にまとめると以下の通りです。

  • 認定医:5年以上の研修を経て学会の試験に合格した医師に与えられる資格
  • 臨床指導医:認定医の中でも特に高い技術や経験を持つ医師に与えられる資格
  • 指導医:研修医を指導・監督するための資格

矯正歯科を選ぶ際は、認定医または臨床指導医が在籍しているところを選ぶことをおすすめします。

矯正歯科を選ぶときに自分でできることは?

矯正歯科を選ぶときに自分でできることとして、以下の3つが挙げられます。

  • 複数の歯科医院でカウンセリングを受ける
  • 不安点や疑問点は解消されるまで質問する
  • 歯科医院の口コミ・評判もチェックする

気になるクリニックをいくつかピックアップして、すべてのクリニックでカウンセリングを受けてからどこの矯正歯科で治療を受けるか検討することをおすすめします。

まとめ

矯正歯科を選ぶ際は、日本矯正歯科学会の認定医が在籍しているか、自分に合った治療方法を選択できるか、治療内容や期間の説明が丁寧か、費用設定が分かりやすいかなどを確認しましょう。

これらの要素をきちんと確認したうえで、自分に合った矯正歯科を選ぶことが大切です。

JR北新地駅から徒歩4分の堂島デンタルクリニックでは、矯正装置が目立ちにくい『マウスピース矯正』による矯正治療を行っています。

目立ちにくい矯正治療をしたい方や矯正治療の費用が心配な方は、ぜひ当院まで気軽にご相談ください。

堂島デンタルクリニック